くりたのブログ

正倉院展。


今年も行って参りました、正倉院展
言わずと知れた、
毎年、秋のこの時期に開催される、
奈良国立博物館の特別展で、
今年で第71回目となるんだそう。

正倉院に納められている宝物は、
定期的に点検作業が行われながら、
保存されているのですが、
秋の曝涼(=ばくりょう。宝物の虫干しのこと)の際に、
収蔵庫から宝物が出されるその機会に、
広く一般にも公開をしよう、
ということで行われている展覧会、なんですね。
今年は、御即位記念の回ということで、
会期はいつもよりも少し長かったのですが、
バタバタする中、なかなか時間を作れずに、
気が付けば、最終日まで日がない!という状況に。
、、ということで、昨日ようやく、
奈良まで急ぎ出掛けて参りました。
今年は全部で41点の出陳で、
うち4件が初出陳だったとのこと。
毎年、これが見所!というような
(チラシやチケットのデザインに採用されるもの!)

宝物が数点あるのですが、
今回目玉の宝物の中で、気になったのは、
まずは歴史の教科書なんかでお馴染み、
「鳥毛立女屏風」(とりげりつじょのびょうぶ).。
6枚全てが展示されているのを観るのは初めて!のことでした。
描かれたふっくらとした樹下美人の女性の衣服には、
実際には日本産ヤマドリの羽毛が貼られていたとのこと。(→今は剥がれているのです)
恥ずかしながら私、
受験のため必死に暗記学習をしていた時代、
「とりげたち、おんなびょうぶ」と妙な読み方、区切り方で丸覚えしておりました(笑!)
その区切りは無いだろう、、、、と今なら理解が出来るのですが、
意味わからずともすっくり覚えてしまえておりましたので、
若い脳の吸収力の凄さを今更ながら感じます(苦笑)
そして、聖武天皇、光明皇后の冠飾りだった
「礼服御冠残欠」(らいふくおんかんむりざんけつ)

真珠やサンゴのビーズ状のものや、、鳳凰の形の小さな金具など、
あまりにも煌びやかで、美しくて、精巧で、
私も含め観覧の女性の皆様、その展示台の周りを囲んで、しばしうっとり!
これが現代にまで残っている、ということも驚きだし、
これを造られた当時の職人さんの技術力の高さ!にも、
ほとほと感服いたします。

それから、
聖武天皇の儀式用の赤い革靴衲御礼履」(のうのごらいり)
この革靴、中敷の底の左先部分が若干黒くなっているのですが、
これなんと、天皇がお履きになった痕跡、なんですって!
(→日曜美術館情報です!)
皮脂汚れなのか?靴ずれで水ぶくれが潰れた跡だったりするのか?
想像は膨らみますが、
聖武天皇という方の存在が、
ああ、本当に実在しておられたんだなあ、、、、と、
途端に距離感が縮まったように思えてしまう、御靴でした。
(でもやはり、それが残っている、ということに驚きを覚えますよね、、、)

、、等々、他にも見所は盛り沢山!
いつもより若干出品数が少なかったこともあって、
館内ゆったりと展示がされておりました。
なので観覧し易いレイアウトではあったのですが、
それでも最終日間近とあって、中は相当に混み合ってはいました、、、。
今年の会期は今日14日で終わりですが、
来年以降、
やはり出向くなら、
会期前半、かつ日曜美術館で特集が組まれる前の平日、
が狙い目、ということになるのかなあ、なんてこと、思っています。
ともあれ、今年も、天平の昔に思いを馳せ、
しっかり楽しませて頂きましたーー!
そして、奈良と言えば、の、
鹿さん、です。
随分恐怖心は取れつつありますが、
私、少々苦手、なのです!
(小さき頃、遠足時にお弁当をもぎ取られた
恐怖体験あり。)

でもここもう10年以上、
秋に顔を合わせる度、
少しずつトラウマを克服できつつあります。
今回も、
ちょっと可愛いべっぴんさん!を見つけ、
懸命に写真を撮っていたら、
その背後に、
ちょっとやんちゃそうなもう一鹿見つけ、
うまいこと重ねて撮ってやろうと、
色々試行錯誤していたら、
気付かれてしまった!
完全に視線が
こっちにロックオンされてるぅ!
こういうやんちゃタイプのやつが、
視線を一点に定めている時、
これが一番怖いのです!
「いやいや、私、何にも持ってませんよ、
ほおら、鹿せんべいも、食べられるものも、
何にも持っていないですよ!」

と、
遠くからできる限りの
「私は何にも差し上げられない人間です」
アピールをして、
すたこらさっさとその場を立ち去りましたとさ(笑)
可愛いんだけれど、
食べ物に対しては結構貪欲で強引な一面も
ありますから、
皆様もどうぞお気を付け下さいませね。
帰途の、奈良公園。
まだまだ黄味がかった青もみじが
多かったように思います。
でも中には、少し紅く色付く葉も
ありましたよー!
これから、ですよねー。

 

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