くりたのブログ

夏の思い出。

とうとう8月も最終日、ですねー。
残暑が残ることはあるにせよ、
「夏に一区切り」という雰囲気が漂うのが、8月31日である気がします。
「夏休みの最終日」だ、という遠い記憶を引きずって、というのもあるのか、
今だに、どことなく物寂しい感じのあるのが、31日、な気がします。

さて、そんな末日。
暑かったこの夏の色々をつらつら振り返り、
この年にして(!)生まれて初めての経験をしましたよ、というお話をー。

 

自宅で、山椒を育てている私。
アゲハの幼虫がつくよ、という話は何度も聞いていたのですが、
マンションだし、高いとこやから大丈夫だろう、と何の防御もせずいたら、
7月のある日の朝、でっかい青虫がせっせと山椒をお召し上がりになっているのを発見!
モリモリと、もう少しで完食せんといわんばかりの勢いの君と、目が合ってしまいました。

小さい頃から青虫の類が大の苦手で、
小学生時代の虫に関する観察ごとも断固拒否!を貫き通してきた私。

「ぎゃあああああっ!!!!」

と、辺りに響き渡る声でひとしきり叫んだ後、
どう対処すべきか迷った挙句、幼虫がくっついた部分の枝を切って、袋に入れ、
厳重にガーディングし、店へと持ち込んで大将に対応を託す、という暴挙に出たのでした。
(大将には、ハシトール(=箸で取ること)で別の場所に移動させたらええやんか?
と電話でアドバイスをもらってたんですが、
そんなん無理!ということで、枝ごと「店に」持ち込んだのでした)

無事店へと引っ越しをした青虫くん。
大将は、
「どないせえっちゅうねん!!!」
とぶうぶう言いながらも、
奥から虫かごケースを引っ張り出してきてくれ、一先ずそこへおさめる。

そして、収まってしまった状況を改めてしげしげと眺めるに、
もう、飼うしかないでしょう、ということになり。

それからは、持参の山椒を補充してみたり、ちょっと甘い水をあげてみたり。
不思議なものですね、あんなに苦手で、最初はケースの中を覗くことさえも嫌々だったのに、
緩やかに這い回る様子が次第に気になりだして、
日々の変化を確認するまでに、自分も成長を遂げておりました。

そんなある日。
青虫くんがぴくっとも動かなくなってしまったのです。
しかも、体内から何やら不穏な黒色の液体まで出だしています。

ーーきっと、何か悪い事態になっているんではないのか?

慌ててネットで「アゲハ、幼虫、黒い液体」などと検索をし、改善策を探る一同。
すると、大将が悲しそうな顔をして、

「どうも、もう死んでるんかもしれへんで、、、」と。

聞けば、他の悪い虫に寄生されてるかもしれん、とのこと。
これ以上動かなかったら、もう埋めてやらんとあかんな、と言います。

でも、引き続き粘り強く調査を続けた私。

「蛹になる前、青虫は体内のものを外へ出します」という一文を発見!

そのままちょっと様子を見ましょう、ということになり、1日、日を置いたら、、、

なんと、蛹になっているではありませんか!!!

諦めなくてよかった、良かったーーーー!と、
引き続き観察日記の日々は続きました。


そしてそれから約2週間後、蛹の君はケースの中で見事、美しいアゲハへと変貌を遂げたのでした。
(本当は瞬間を見届けたかったんですが、出勤したら、すでに蝶になってしもてました!タイミングーっ!)

ケースの中、所狭しとバタつくアゲハ蝶。
名残り惜しいがお別れするか、と意を決し、
店の外で蓋を開けてやったら、
みるみるうちに空高く飛び立って、あっという間に近くの高い建物の上まで上がって、
そして、姿が見えなくなりました。

数週間過ごしたひとときを思うと、お別れのあまりの呆気なさに、多少の悲しさがなくもなかったんですが、
そんなに高く飛べるんだ!という事実に、びっくり。

そら、我が家の無防備に茂る山椒の枝は、
さぞかし、居心地抜群やったことやろな、と呟いたら、

「きっと、「あそこの山椒に住み着いたら最後まで面倒みてもらえんで」って、
絶対「蝶界」でウワサになってるに決まってる!」と大将。

「、、というか、蛹になる前、一旦諦められそうになってたのを助けたのは私ですからねー。
命を救えて良かったです、ほんまに。」

「いや、いやいや、そもそも、幼虫の時点で他人に託そうとしたくせにな、、、、」

と、最終的には「誰が命の恩人であるのか」、という話に終始して、
夏休みの観察日記、終了したのでした。

ともあれ、この年になって、アゲハの羽化を生まれて初めて経験した、という、今夏。
童心にかえってほっこり致しました!
(恩きせのくだりは、汚れちまった大人の黒さが出てる気もしますが。苦笑!)

皆様はこの夏、どんな風にお過ごしでしたか?
夏の疲れがそろそろ出る時期ですよね。
体調万全で、明日からの新しい月、頑張って参りましょうね。

 

では最後にもう一枚お写真。
夏の思い出の一場面ということで、
冷たい氷の写真など。
ひと夏に一度は食したいですものね。今年は無事ミッションクリアー致しましたよー。

 

 

 

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